長崎県立長崎南高校の正門下には、筆地蔵と呼ばれるお地蔵様があります。正月二日の書き初めを奉納すると、字が上達するといわれています。この場所は江戸時代の茂木・小島街道沿いにあたり、茂木港から長崎を往来する人や、鮮魚を運ぶ人、避暑地へ向かう外国人たちが通った歴史ある道です。もともとお地蔵様は、往来の交通安全祈願のための街道の目印として置かれていたもので、いつしか筆地蔵と呼ばれるようになりました。