直谷城築城については、諸説ありますが、13世紀半ばに志佐氏初代の貞が築城したのが有力な情報です。壇ノ浦の戦いで入水自殺したはずの安徳天皇が実はここを仮の住まいとしたという伝説もあります。城跡は福井川の右岸にそびえる懸崖上にあり、頂部の主郭跡には天守台や建物跡などの当時を偲ばせる遺構が残され、中世山城の特色をよく示しています。また、城の城主と歴史が明らかで、保存状態も良く、大変重要な文化財となっています。